伝親鸞筆「和讃」

伝親鸞筆「和讃」 

伝親鸞筆「和讃」

絹本著色  縦17.0cm  横5.4cm

 

 親鸞の和讃としては、「浄土和讃」・「高僧和讃」・「正像末和讃」の「三帖和讃」と、「皇太子聖徳和讃」(七十五首)・「大日本国粟散王聖徳太子奉讃」(百十四首)がある。

 親鸞直筆ないし真筆に準ずる和讃としては、

 「三帖和讃」『浄土和讃』   宝治二年(一二四八)一月 高田派専修寺

        『高僧和讃』  宝治二年(一二四八)一月

        『正像末和讃』 正嘉元年(一二五七)三月

        『浄土和讃』   顕智書写、建長七年(一二五五)専修寺

        『正像末和讃』 顕智書写、正嘉二年(一二五八)二月

        『皇太子聖徳和讃』 真仏・顕智書写

                     建長七年一一月 専修寺

        「大日本国粟散王聖徳太子奉讃」 正嘉元年二月

が知られている(「真宗史料集成」)。

 当寺に伝わる和讃は、浄土和讃のなかの現世利益和讃十五首の八にある。

  南无阿弥陀仏ヲ トナフレハ  難陀跋難 大龍等

  無量ノ龍神尊敬シ ヨルヒルツネニマモルナリ

の前半の部分を記したものである。